●偏光レンズとは

 近年のサイトフィッシングシーンにおいて欠かせないアイテムといえば、偏光レンズだろう。なぜなら日中の水面に反射した光は、ターゲットを正確に捉えるのを邪魔するだけでなく、反射光による眼精疲労を引き起こすからだ。その反射光をカットし、さらに自然光の流入を減光することなく背景を明るく保つという、一見矛盾する現象を見事に実現してくれるのが偏光レンズなのである。まさに獲物を見て釣るサイトフィッシング&デイフィッシングには欠かせないマストアイテムといっていいだろう。しかし、偏光レンズの選び方、作られ方を知らない人もいるかと思われるので、簡単に紹介したいと思う。紹介するレンズは、数ある偏光レンズの中でも世界最高品質といわれるTALEXの偏光レンズだ。


●TALEXレンズについて

 早朝から夕暮れまで、眼を酷使する環境にある釣り。よく見えるのはもちろんのこと、いかに疲れず水面を見続けられるかが偏光レンズの基本性能であると考えます。わずかな時間で仕上がる量産型偏光レンズに比べてもタレックス社製レンズは、一枚を固めるだけの工程でも48時間かけて炉で焼き上げます。厳しい国際品質規格をパスするために、偏光フィルターの染色、レンズとフィルターのミクロ単位での加工、そして最終仕上げまでを世界で唯一、自社で一貫生産し、全工程の60%以上をハンドメイドしています。


●偏光グラスの選び方

 数あるTALEXショップの中でも信頼のおける本物のプロショップで作成することが重要。
 他のレンズメーカーも偏光レンズを出しているが、TALEXの豊富なカラーバリエーションとクオリティーの高さは圧倒的である。そして自分のフィッシングスタイルを詳しくプロスタッフに伝えること。目的対象が異なると、チョイスするカラーも当然異なるからである。
 今回、梶本さんのリクエストは、メバルやシーバスゲームだけでなく、タウンユースやドライビングなどにも幅広く使用できるカラーというもの。そこで提案されたカラーはトゥルービュー、トゥルービュースポーツ、イーズグリーンの3カラー。カテゴリーとしては日中からマズメ時タイプ。タウンユースにも考慮することで、あえてハイコントラストカラーを外したセレクトといえる。なぜなら、日常生活においてハイコントラストは極端に色調が変化するため、違和感に近い感覚を覚えることも少なくないからである。
 梶本さんは実際にこの3カラーを見比べ、より快適なカラーとしてトゥルービュースポーツをセレクトした。ミディアムコントラストカラーはフィッシングユースとタウンユースの両立という、一見難しい命題を見事にクリアーしてくれるのである。


 色彩の感じ方はかなりの個人差があるので、必ず店頭でレンズ越しのフィールドを確認すること! カラーガ決まれば、次はフレームである。顔の形やサイズは人それぞれ異なるため、当然ジャストフィットするフレームも異なるのである。


まずは、どれくらい見えるのかチェック。あまりの見えように驚く人も多い。店外に出て実際にどのように見えるのかチェック

 フレームが決まった段階でプレフィッティングを行なう。このプレフィッティングを怠ると最高の状態の偏光グラスは完成しない。なぜならレンズを入れ込んだあとに大きくフレームを調製してしまうと、レンズ内の偏光膜にプレッシャーがかかって歪んでしまうからである。これではせっかくのTALEX偏光レンズのポテンシャルを引き出すことが不可能になってしまう。


最高の状態の偏光グラスを作るには、店頭でのプレフィッティングは必要不可欠。少しの歪みも大敵だ

 グラシーズ白島が頑なに対面販売を基本とするのは、60%以上を手作業で作成しているTALEXの頑固なこだわりを100%ユーザーに伝えたいからである。このようにして偏光レンズは作られるのだ。


あとは完成後も最後のフィッティング。フレームを顔の形に合わせて終了だが、これも重要!
 

@レンズ原理
TALEX偏光レンズはCR39という素材を使っている。釣具屋などで安く売られているものは、ポリカーボネード製かアクリル製。なにが大きく違うかというと、後者は赤外線に近い波長の光線をカットすることができないのだ。よって波長のギラギラを見たとき、赤いチラつきがあり、これが“赤ヌケ”と呼ばれる現象で、長時間使用すると眼精疲労の原因となる。また、一枚のボード状素材を型抜きしてレンズ状に成型するため、本来度数の必要のないレンズに度が入ってしまうこともある。安い偏光グラスを装用すると頭が痛くなったり、キャストするときの距離感がズレるのはそのため。その点、CR製のTALEX偏光レンズは、その心配は皆無である 

 

A機械研磨
レンズシェイプをトレースし、瞳孔距離(目の距離)を入力。レンズは通常の眼鏡レンズより小さめに削るよう設定する。持ち込みのフレームに関しては、左右のバランスが崩れていることも多いので、トレース前に手作業で念入りに微調整して測定する

B手摺り
偏光膜は、ごくわずかなプレッシャーにも敏感に歪みが出てしまう。歪みがあると、せっかくの偏光機能が落ちてしまうので、さらに手作業でレンズを削っていく。これは非常に繊細な仕事なので、扱いに慣れたショップで製作してもらうのがベスト

Cフレームに入れる
機械で削った後、調製済みのフレームにレンズを入れる。このとき、フレームはフルリム(レンズの周り全てが枠で覆われたもの)以外はおすすめできない。フチなしナイロール(フチの下半分がない型)はレンズの中の偏光膜にダメージを与えてしまうため、CR39製の偏光レンズで作成できるのはフルリム型のみである。また、レンズを入れたあと、大きく調整を行なうと歪みの原因となるため、加工前に必ずフィッティングしてもらうことが大切である

Dシリコン止め
TALEXの検品基準をさらに上回る自社基準をクリアするため、グラシーズ白島では独自に開発された特殊シリコン樹脂で型止め。TALEXのポテンシャルを100%引き出すためのプロテクニックである


E歪計
歪みがあると偏光機能が損なわれ、偏光フィルムの剥離につながる。しかし、フレームとレンズの相性(レンズカーブとフレームカーブ)があるので、できればプロショップおすすめのフレームに合わせるのがベスト。最も失敗の少ない選び方である。

F完成!
ジャストフィットのフレームにセットして完成。本物のアイウェアは対面オーダーでしか作れない




●TALEXレンズチャート 〜オリジナル偏光グラスを作ろう!

レンズ 可視光透過率 偏光度 タイプ 天候 カラー レンズの特徴
トゥルービュー 30% 99% ナチュラル 全天候タイプ もともと錦鯉の品評会用として開発されたエピソードを持つレンズ。錦鯉の色合いを変えることなく、水面のギラツキだけをカットするカラーのため釣り以外でも使用頻度は高い
トゥルービュー
スポーツ
30% 99% ナチュラル 全天候タイプ トゥルービューに若干ブラウンを加えたカラー。ナチュラルでありながらコントラスト性を高め視認性をアップ。カラー選びに迷ったらトゥルービュースポーツで決まり
アクション
コパー
30% 99% ハイコントラスト 全天候タイプ 究極のコントラストレンズ。全ての輪郭をはっきりと際立たせることで視認性を大幅アップ
イーズグリーン 40% 90% ナチュラル 暗曇天候タイプ マズメ時のゴールデンタイムに威力を発揮するローライト用レンズ。明るさを重視したカラー
ビスタイエロー 35% 96% ハイコントラスト 暗曇天候タイプ ハイコントラスト・ローライト用レンズ。とにかくコントラストを高めてくれるのがイエロー
トゥルービュー
フォーカス
12% 99% ナチュラル 超晴天候タイプ タレックス偏光レンズのラインナップの中で最も眩しさを和らげるカラー。真夏のドピーカンに最適
アーシー
ブラウン
15% 99% ハイコントラスト 超晴天候タイプ 最も透過率の低いブラウンカラー。コントラストを高めつつ眩しさを和らげてくれる

カラーの特性等はグラシーズ白島フィールドアドバイザー・スタッフからのフィードバックを基に作成しております。
※色彩の感じ方には個人差がありますのであくまでも目安として参考にして下さい。


>> グラシーズ白島

file:///C:/Documents and Settings/Yoshiaki Ihara/デスクトップ/ANGLER'S WEB SITE/html/FISH!.gif
Copyright (C) 2007 OFFICE GENCO. All Rights Reserved.